ロングブラック フラットホワイト
グローバル化が進む現代だからこそ、根強く愛され続けているのは地元の郷土料理。
ほっとする家庭料理、ならわしとしての食事、季節を感じる食材etc...
各国各地の文化をのぞいて下さい。
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ロングブラック
フラットホワイト
産地:オーストラリア
材料:ロングブラック:エスプレッソ・お湯
フラットホワイト:エスプレッソ、スチームミルク
投稿:メルボルン駐在員
オーストラリア発祥のコーヒー
エスプレッソがベースのため香り高さが特徴
オーストラリアは独自のコーヒー文化が根付いたコーヒー大国であることをご存知だろうか。「ロングブラック」及び「フラットホワイト」はオーストラリアで生まれた独自のコーヒーである。
ロングブラックはお湯にエスプレッソのダブルを注いだコーヒーで、味は微妙に異なるが日本の一般的なブラックコーヒーに近い味である。類似するコーヒーとしてエスプレッソにお湯を注いだアメリカーノがあるが、ロングブラックはエスプレッソを後から注ぐため、香りと旨味の詰まった泡がコーヒーの表面に残るという特徴がある。
フラットホワイトはエスプレッソにきめ細かく泡立てたミルクを加えたラテの一種である。使用するミルクの量がカフェラテに比べて少なめであるため、エスプレッソの味を強く感じることができる特徴がある。
そもそも何故オーストラリアはコーヒー大国となったのだろうか。その答えはイギリスの植民地時代まで遡る。もともとオーストラリアはイギリスの植民地だったことから紅茶を飲む文化が発展していた。しかしイタリアをはじめとする様々な国からの移民が増え、オーストラリアの食生活は徐々に変化していき、質の良いイタリアのコーヒーが家庭で飲まれるようになった。80年代の後半には移民たちが経営するカフェが開かれ、コーヒーが提供される場がさらに増えていった。そして2000年開催のシドニーオリンピックでは、禁止されていた飲食店のテラス席設置が解禁され、カフェ及びコーヒーの人気が高まっていったとされる。
上記のイタリア系移民の影響からオーストラリアでは専用マシンでコーヒー豆に圧力をかけ、一気に抽出したエスプレッソをベースとして使用するため、味は濃厚で香り高く、酸味とカフェインが少ないのが特徴だ。また使用するミルクの種類を選択できるのも大きな特徴だ。フルミルクの他に、スキムミルク・豆乳・アーモンドミルク・ライスミルクなどの取扱いがあることが多く、乳糖不耐症やアレルギーがある人でも気軽にラテを楽しむことができるようになっている。
オーストラリアを訪れた際はカフェに立ち寄って、自分好みのオーストラリア独自のコーヒーを探してみてほしい。
カフェではいつも多くの人がコーヒーを楽しんでいる
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オーストラリアではコーヒー豆も様々な種類が販売されている
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個人経営のカフェが並ぶメルボルンのストリート休日はコーヒーを求める人が集う
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