柳川鍋

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TRADITIONAL FOOD MANIA

グローバル化が進む現代だからこそ、根強く愛され続けているのは地元の郷土料理。
ほっとする家庭料理、ならわしとしての食事、季節を感じる食材etc...
各国各地の文化をのぞいて下さい。

柳川鍋

産地:福岡県柳川市
材料:どじょう、ゴボウ、卵、味醂、醤油、ネギ
投稿:野澤組 九州営業所社員

柳川鍋

平たい土鍋で具材を甘辛く煮込み、最後に卵でとじる

柳川鍋は、開いたどじょうと笹掻きにしたゴボウを味醂と醤油の割り下で煮て、鶏卵で綴じた鍋料理。ネギや三つ葉を用いる場合もある、福岡県柳川市の郷土料理である。 どじょうを丸ごと煮込む食べ方は「丸鍋」あるいは「まる」と呼ばれ、これは浅草で1801年に誕生した「どぜう鍋」の料理法である。この「まる」に対し「ぬき」と呼ばれる調理法を取ったのが文政年間 (1818~1830年)で、頭を取り、背開きにして骨を取ったどじょうをゴボウと一緒に調理した鍋が生まれた。その「ぬき鍋」を最後に卵でとじた柳川鍋が誕生したのは天保年間(1830~1844年)である。 どじょうもゴボウも滋養力がある食材とされていたため、柳川鍋は暑中に食べるものとされていた。俳句の世界では、どじょうは夏の季語となっている。滋養食として並ぶうなぎに比べると安価であることから、庶民に好まれた。

このように、柳川鍋は浅草界隈にてどぜう鍋から発展していったと考えられている。名前の由来は諸説あり、創始した店の屋号が「柳川」であったとの説、使われた鍋が福岡の柳川焼であったからとする説、 どじょうを並べた姿が柳の葉に似ているからという説などである。場合によっては名前の繋がりのみで郷土料理になった可能性もあるが、どじょうは農薬普及以前は日本各地の水田や川で手軽に取れた淡水魚であることから全国に広まり、 当時城下町であった同名の町を縁として今もなお郷土食として柳川に残ったと考えられる。なお、湿地や湖沼が多く天然のどじょうが生息する新潟では「どじょう汁」が郷土料理としてたんぱく源となっていた背景があり、 産卵期前の6~7月に季節限定食として今も鍋料理を提供するレストランもあるが、その際のメニュー名は「柳川鍋」である。肉類なども同じように笹掻きゴボウと共に甘辛く煮て卵でとじたものを「~の柳川」「柳川風」と呼ぶことも多い。

どじょうを背開きにする調理法が柳川鍋の特徴

どじょうを背開きにする調理法が柳川鍋の特徴

もう一つの柳川名物うなぎのせいろ蒸し

うなぎのせいろ蒸し

水郷の町柳川の観光名物「柳川下り」

「柳川下り」
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

総合カタログ

総合カタログ、各種資料はこちらからご覧いただけます。

総合カタログはこちら

お問合せ

ご相談・お問合せは下記お問合せフォームより承っております。

お問合せはこちら