三輪そうめん
グローバル化が進む現代だからこそ、根強く愛され続けているのは地元の郷土料理。
ほっとする家庭料理、ならわしとしての食事、季節を感じる食材etc...
各国各地の文化をのぞいて下さい。
三輪そうめん
産地:奈良県桜井市
材料:三輪そうめん、つゆ(だし汁、薄口醤油、みりん)、お好みの具材・薬味など
投稿:大阪支店 食品部員
冷やしそうめん調理例:錦糸卵、海老、シイタケが添えてある
そうめん(素麺)は、小麦粉を原料とした日本および東アジアの麺のひとつである。日本の麺食文化のルーツを遡れば素麺に至り、 そうめんの歴史を遡れば大和の国の三輪(現・奈良県桜井市)で生まれた手延べそうめんに至ると言われている。
起源は古代中国の文献に度々出てくる「索餅(さくへい)」が三輪に伝わり進化した、という説が有力である。 当時、海外情勢や中国の先進的な技術や仏教の経典等の収集を目的とし、「遣隋使」「遣唐使」(600~894年)が何度も派遣された。 大阪の住吉大社近くから出航し瀬戸内海を経て200年以上にわたり中国から仏教の伝播や先進文化を持ち帰った。 三輪の地での小麦の栽培は3世紀ごろに稲の裏作用に始まっていたとされているが、奈良時代初期(8世紀頃)に小麦の石臼による製粉技術も伝えられたことで栽培も広がり始めた。 広く一般に普及したのは江戸時代に入ってからである。この頃に水車を動力とした製粉機が誕生し、現在の製粉技術の基礎ができた。三輪そうめんはお伊勢参りの途中で訪れた人々を魅了し、 手延べの製法も播州(兵庫)、小豆島、島原へと伝わり、日本を代表する伝統食となった。
細いものほど等級が高い。乾麺なので通年入手でき保存も利く。
大神神社(大和国一之宮三輪明神)では古くから2月5日にその年のそうめん相場をご神前で占う神事『卜定祭(ぼくじょうさい)』が執り行われており、 夏の終わりには境内で一年の営みを無事に過ごすことができた喜びを「そうめん踊り」に表し、ご神前へ奉納されている。また現在も毎年5月には三輪そうめんを天皇家へ献上し、 宮内庁御用達としての栄誉を賜っている。
暑いつゆで食べるにゅうめん。「煮麺」が訛ったものとされる