ガンボ
グローバル化が進む現代だからこそ、根強く愛され続けているのは地元の郷土料理。
ほっとする家庭料理、ならわしとしての食事、季節を感じる食材etc...
各国各地の文化をのぞいて下さい。
ガンボ
(Gumbo)
産地:ルイジアナ州
材料:オクラ、玉ねぎ、セロリ、ピーマン、パセリ、フィッシュストック、トマト、エビ、カニ、米
投稿:ニューヨーク駐在員
シーフードガンボ $9.50
ガンボは、アメリカ合衆国ルイジアナ州を起源とするスープ料理である。濃いスープストック、肉または甲殻類、 セロリ・ピーマン・玉ねぎを主とした野菜で構成されるとろみのあるスープで、インディカ米にかける形で供される。とろみを付けるのにオクラかフィレパウダー (一帯に自生するサッサフラスの葉の粉末)を使うことが伝統的であるが、近年は手軽な方法としてルーが利用されることが一般的である。 粗みじんにした野菜を炒め、出汁に具材を加え煮込んで作る。なお、ガンボの語源はオクラを意味するアンゴラの方言"kingombo"がなまったものと言われている。
ガンボの誕生は、複数の文化が出会った18世紀にまで遡る。ルイジアナ州は1803年以前、フランスの植民地であり、アメリカが領地を買収する前に社会はスペインやフランスからの移住者、 奴隷として連れて来られたアフリカ人、先住民であるインディアンなど、人種が混ざり合っていた。これらの人種および異人種間の混血の人々と独自の文化は「クレオール」と呼ばれている。 この文化の混合は料理にも反映され、複数の食文化により形成された独特の料理のスタイルは「クレオール料理」として今では伝統料理になっている。ガンボはクレオール料理の典型であり、 フランス料理のブイヤベースがその基礎となり、地元の魚介類、インディアンの使用したフィレパウダー、西アフリカの奴隷たちが持ち込んだオクラなどで構成されている。 1980年代に現代のアメリカ料理が発展を遂げる中、伝統としてのクレオール料理は、ニューオーリンズを中心とした著名レストランのほとんどにおいて今でも支配的であり、 アメリカ合衆国の他の地域とは幾分異なった文化が形成されている。
甲殻類としてはカニ・エビの他に淡水産のザリガニも食されている
左から 豆の煮込み、ジャンバラヤ、海老の煮込みのプレート
フランス文化由来の四角いドーナツ
"ベニエ"もクレオールの人気の一品