エッグベネディクト
グローバル化が進む現代だからこそ、根強く愛され続けているのは地元の郷土料理。
ほっとする家庭料理、ならわしとしての食事、季節を感じる食材etc...
各国各地の文化をのぞいて下さい。
エッグベネディクト
産地:アメリカ合衆国
材料:ベーコン、卵、酢、イングリッシュマフィン、バター、オランデーズソース(無塩バター、卵黄、レモン果汁、塩)
投稿:ニューヨーク駐在員
日本でも一大ブームを巻き起こした
ニューヨークの定番ブレックファーストである
20代~30代女性の間で大流行した「エッグベネディクト」、一度は耳にしたことがある料理だと思われるがニューヨーク発祥であることをご存知だろうか。トーストしたマフィンにベーコン・ハムをのせ、オランデーズソースをかけた料理で、ニューヨークでは朝食やブランチの定番である。レストランや地域によってエッグベネディクトには様々な種類があり、ハムの代わりにサーモン・カニ・ロブスター等を使用した「シーフードベネディクト」やハムをコンビーフに代えた「アイリッシュベネディクト」等が知られている。
エッグベネディクトに欠かせないソースが高級フランス料理の基本ソースとして知られている「オランデーズソース」である。このソースは卵黄とバターが主な材料。もともとは19世紀ごろにフランスのノルマンディー地方で誕生した卵黄バターソースだったが、第一次世界大戦の食糧難でオランダからバターを輸入していたことから「オランデーズソース」という名前になった。
エッグベネディクト発祥の由来は諸説ある。1863年に「Delmonico's」というステーキハウス店の常連であったルグランド・ベネディクト夫妻が新しいメニューを注文したことから生まれたという説と、1894年のルミュエル・ベネディクトという人物がWaldorfホテルに滞在中に二日酔いを治すための食事として「トースト、ポーチドエッグ、焼いたベーコンにオランデーズソースを添えたもの」という注文をし、その組み合わせに感動したホテル側がトーストをマフィンに、ベーコンをハムに変えて朝食メニューに採用したという説が主に伝わっている。
エッグベネディクトの作り方は非常にシンプルである。最初にベーコンを油分がなくなるくらいカリカリに焼く。オランデーズソースを作り、沸かしたお湯に酢と塩を入れポーチドエッグを作る。バターでマフィンをトーストし、盛り付けたら完成である。
家庭でも簡単に作れるメニューであるため、ニューヨーク定番の朝食をぜひ家庭でも味わってみてほしい。
エッグベネディクトには欠かせないオランデーズソース
発祥の由来となったDelmonico'sステーキハウス現在もエッグベネディクトを提供する
ベーコンの代わりにサーモンを使う等エッグベネディクトには様々な種類がある