本場のチーズフォンデュとは?
今宵も奥深く濃密なチーズの世界へ、ようこそお越しくださいました。
この時間は、普段聞きたいけど聞けないチーズの素朴な疑問をわたくし、DJゴーダが丁寧にご説明いたします。
本日もチーズラヴァーの皆さんよりたくさんのお便りを頂いております…。
それでは早速、本日のお題に参りましょう。
本場のチーズフォンデュとは?
チーズラヴァーの皆さん、新年明けましておめでとうございます!
今年のお正月休みもあっという間に終わってしまいましたねえ...皆さんはゆっくりお休みできましたでしょうか? 家族で久々に集まった人やお家でゆっくり過ごした人...過ごし方はそれぞれだとは思いますが、皆さんが有意義に過ごすことができたお正月休みになったようであれば嬉しく思います。
ちなみに私はお正月休みのために大量に買い溜めしていたチーズを全て味わい尽くしまして、大変スペシャルなチーズホリデーとなりました。
さてさて前置きはここまでにして...、今年も引き続きチーズの魅力を存分にお伝えするべく、CheeseFM を放送して参りますので今年もお付き合いのほどよろしくお願いしますね~!
では、今年1発目のお便りコーナーに参りたいと思います。
ラジオネーム "スムージーは緑色に限るOL" さんからのお便りです。
「こんばんは、今年のお正月は家族で集まってチーズフォンデュをやりました。スーパーで売っているシュレッドチーズを溶かしてフォンデュを作ったのですが、チーズにこだわりがある姉が「本場のものと違う!」と言い出して喧嘩になってしまいました。本場のチーズフォンデュってなんなのでしょうか?」
お便りありがとうございます。
正月にご家族でチーズフォンデュとは...羨ましいくらい素敵なチーズファミリーです!
しかし残念なことに「本場」にこだわりがあるお姉さんと争いになってしまったと...。
それでは今回はお姉さんと仲直りするためにも「本場」のチーズフォンデュを明らかにして、発祥から食べ方まで色々と語っていきましょう!
チーズフォンデュの発祥
チーズフォンデュとは細かくしたチーズと熱した白ワインを合わせて溶かしたところに串に刺した硬めのパンをつけて食べる料理ですね!
チーズを主体とする料理ではラクレットと共にとても人気がありますよね。
日本でもチーズフォンデュの専門店ってすごく多いですよね。特に若い女性に人気のイメージがあります。
ちなみにフォンデュはフランス語で「溶ける・溶かす」という意味です。
さてさて、いきなりですがクイズです。チーズフォンデュの発祥地はどこでしょうか?
正解はスイスなんですけど、さらに詳しく言うと...スイスを中心にフランス・イタリアにまたがるアルプス山岳部と言われています。
スイスのアルプス山岳部は一部フランス語圏なので、フランス語である「フォンデュ」という言葉が料理名になっていたんですね!
チーズフォンデュの誕生は19世紀に遡ります。
新鮮な食材が手に入りにくい冬の時期に、山岳の農民が硬くなったパンを柔らかくして美味しく食べるための調理法として食べられていたのがチーズフォンデュと言われています。
その食べ方が現代まで受け継がれて、スイスを代表とする郷土料理になったんですね。
ところで、チーズフォンデュの元となる料理は古代ギリシャで誕生していたという説もあるんです!
古代ギリシャの詩人であるホメロスの叙事詩「イリアス」に、ワインに羊または山羊のチーズを混ぜた料理を出す場面があり、これがチーズフォンデュの始まりであるという説が最有力だと言われています。
チーズを溶かして食べるという料理法は時代を超えて愛されていたんですね。
スイスのチーズフォンデュ
ここからはスイスで食べられているチーズフォンデュがどのようなものか探っていきましょう。
まずチーズフォンデュで最も重要なチーズ!
スイスでは、"スイスの女王"と呼ばれるグリュイエールチーズと、チーズ内にできた大きなたくさんの穴が特徴的なエメンタールチーズの2種類を主に使用します。両方とも山岳部で生産されているスイスを代表するチーズですね。
グリュイエールとエメンタールについては小一時間ほど語りたいところですが、今回は苦渋の決断で割愛します...。
さてチーズフォンデュの作り方はとってもシンプルで、まずは鍋にニンニクの断面を擦りつけ香りを鍋に移します。
そして細かく削ったチーズ(グリュイエールとエメンタールは5:5の割合で!) とコーンスターチを合わせたところに白ワインを入れて弱火にかけます。
しばらくするとチーズがふつふつとしてきますので、お好みでキルシュやナツメグ・黒コショウなどのスパイスをプラスします。
具材のパンは前日の固いパンが最適とのことで、ひと口大にカットしたものを串に刺してフォンデュしましょう~!
日本では温野菜やソーセージが具材にもなりますよね。でもスイスでは基本パンのみで、プラスするとしたら茹でたジャガイモやキュウリのピクルスが一般的だそうです。
おっとそろそろお別れのお時間ですね。いや~、たくさん語ったらお腹が空いてきちゃいました。
最後に仲直りの方法で思いついたんですけど、チーズフォンデュって結局"溶かしたチーズ"って意味なので、どのチーズでも溶かして食べれば本場のチーズフォンデュって言っていいと思うんです。
楽しく食べれれば、それが本場のチーズフォンデュってことでどうでしょうか?
ちょっと暴論過ぎますかね...それでは今週のチーズFMはこの辺で! See you again!