トルコのチーズとハラル食品を語る!in東京ジャーミィー
今宵も奥深く濃密なチーズの世界へ、ようこそお越しくださいました。
この時間は、普段聞きたいけど聞けないチーズの素朴な疑問をわたくし、DJゴーダが丁寧にご説明いたします。
本日もチーズラヴァーの皆さんよりたくさんのお便りを頂いております…。
それでは早速、本日のお題に参りましょう。
トルコのチーズとハラル食品を語る!in東京ジャーミィー
チーズラヴァーズの皆さん、こんばんは。今宵も始まりましたCheeseFMのお時間です。
さて、今回は質問コーナーではなく、先日東京都渋谷区にある「東京ジャーミイ・ディヤーナ トルコ文化センター」に行ってきましたので、そのリポートをお届けしたいと思います~。
皆さんの言いたいことはわかります...。CheeseFMとトルコ文化センターに何の関係があるの?と思っていらっしゃることでしょう。
実は、このトルコ文化センターにはハラール・マーケットが併設されていまして、そこではムスリムの方々が宗教上食べることができるハラル食品や日常的に使われる雑貨などが販売されています。
そして私が訪れたということは...?
そう、ムスリムの方々が普段食べているチーズが売っているんですね~。
これはもう行くしかないということで渋谷の街へロケに繰り出したワケです!!
ということで、今回はトルコの文化センター併設のハラール・マーケットへの訪問を振り返りながら、トルコのチーズ事情やハラル食品について語っていきたいと思います。 今まではどうしてもヨーロッパの話ばかりになってしまっていたので、トルコやイスラム教の食文化についてたっぷりとお話していきますよ~♪
トルコとイスラム教、そして食事事情
トルコでは国民の99%がイスラム教を信仰していることはご存知ですか?
町中には多くのモスク(イスラム教の礼拝所のこと)が点在していて、トルコの人々の生活にもイスラム教は深く根付いています。
そして私たちにはなかなか想像しづらいですが、イスラム教には厳格な規律があります。
特に食べ物に関するルールは有名ですよね。食べることが許されている食品は「ハラル食品」と呼ばれていて、食べていい食品と禁止されている食品は明確に線引きされています。
豚肉が禁止されているのは有名ですよね?
豚肉そのものだけでなくハム・ソーセージなどの加工食品やブイヨン・ラードも食べることができない代わりに、ムスリムの人々は鶏肉や牛肉を食べています。
アルコールの摂取も禁止されています。ドリンクとしての酒だけではなく調味料として使われる料理酒やみりんも禁止なんです。なかなか厳しいですが、健康には良さそうとちょっと思ったり...。
でも調べてみるとトルコではお酒を自由に飲めるそうなので、規律の厳しさには国ごとの差があるのかもしれないですね!
ちなみにチーズは原料によってハラルになる場合とそうでない場合があるそうです。
牛や羊が餌として動物の副産物を与えられていたり、チーズ製造の際に動物性のレンネットが使用されていたりするとハラルとは認められないのだとか。
たしかにこんなに厳しい規律があるとなると、ムスリムの人々が日本のスーパーで買い物するのは一苦労なので、ハラール・ショップの必要性がわかりますね。
東京ジャーミィーのハラール・ショップ
東京ジャーミィーは日本最大のモスクで、日本で生活するムスリムの人々が礼拝のために全国から訪れる施設です。ムスリムでなくても見学はできますので、気になる人は営業時間をチェック!
そしてハラール・ショップが併設されたのは2019年と意外に最近のことで、礼拝のついでにハラル食品を購入したいという希望が多くあったそうですよ。
実際に訪れてみると店内は思っていたよりもずっと広く、小規模のスーパーマーケットでした。
オリーブやピクルスの瓶詰め、トルコ産のジャムやお菓子、ハラルに則った方法で屠殺された冷凍牛肉や鶏肉も販売されています。食品だけでなくアルコールが含まれていない香水や礼拝に使う敷物などの雑貨も一通り揃っていて、異国情緒を感じられました!
お財布に優しいお値段で、珍しい商品ばかりなのでムスリムでなくてもとっても楽しめます。
そしてお目当てのチーズ売り場です! 思っていたよりも種類が豊富でこれまたビックリ!
ハラル認証を取得しているマスカルポーネやクリームチーズの他に、カチョカバロやキプロス原産のハルーミチーズも売られています。また初めて見るチーズもいくつかあり、この時点で私のテンションはMAXでございました...。
No.1 トルコチーズを実食!
では、ハラール・ショップで購入したトルコでよく食べられているチーズをご紹介していきたいと思うんですけれども...。
その前に、トルコってチーズを食べる文化あるの?って思った方...絶対にいらっしゃいますよね?
私も最初はあまりイメージがなかったんですけど、実際トルコには100を超えるチーズの種類があって、特に朝食では必ず食べられるくらいトルコの人々によっては欠かせない国民食となっているのです!
...ということで、今回はトルコで最もよく食べられている「ベヤズ・ペイニール(Beyaz Peynir)」をご紹介しましょう!
トルコでチーズといえばこれ!ってくらいメジャーなチーズが「ベヤズ・ペイニール」。
牛乳・めん羊乳・山羊乳を混ぜて作られていて、ほど良い塩味とホロホロと崩れるような食感はギリシャ原産のフェタチーズを思わせます。ヨーグルトのような風味でとっても食べやすい!
保存性を高めるために一定期間塩水に漬けておく製造方法も似ていますね。
そのままでも食べやすいチーズなんですけど、小麦粉で作った生地にスパイスと混ぜ合わせたベヤズ・ペイニールを詰めて作る「ボレク」という料理がこれまた美味なんです...。
東京ジャーミィーのハラール・ショップで冷凍ボレクが買えますので、ぜひ食べてみてください!
購入したチーズは他にもあるのでもっともっと語りたいのですが、そろそろお時間が来てしまったようで番組スタッフからエンディングトークに入れと指示が飛んできました。
今回はハラール・ショップやチーズを通して、トルコの料理や文化がグッと身近に感じられてとても良い経験になりました!
本当にオススメなので、ハラル食品やモスクが気になる人はぜひ東京ジャーミィーに行ってみてください。
日本にいながら海外観光をしているような気分を味わえるはずです!
それでは、今週のCheeseFMはこの辺で! See you again!