チーズとワインのマリアージュについて教えて!②
今宵も奥深く濃密なチーズの世界へ、ようこそお越しくださいました。
この時間は、普段聞きたいけど聞けないチーズの素朴な疑問をわたくし、DJゴーダが丁寧にご説明いたします。
本日もチーズラヴァーの皆さんよりたくさんのお便りを頂いております…。
それでは早速、本日のお題に参りましょう。
チーズとワインのマリアージュについて教えて!②
ラジオネーム "めいめいSHEEP" さんからのお便りです。
「ワイン好きの父と一緒にチーズとワインのマリアージュを楽しもうと計画中です。チーズのことはある程度わかりますが、組み合わせが良いワインについてはあまり知識がないので教えて欲しいです」
チーズラヴァーズの皆さん、こんばんは! 今宵も始まりました「Cheese FM」のお時間です。
前回に引き続き、チーズとワインのマリアージュについてお話していきますよ~!
今回はチーズラヴァーズの仲間を集って実際にマリアージュ体験会を開催しましたので、ラヴァーズたちのマリアージュ評価や私自身の感想を元に振り返りをしていきたいと思います。
マリアージュ体験レポート
久しぶりにチーズラヴァーズの集まりである「TEAMゴーダ」で集まれる機会だったので、張り切って多くのチーズを揃えてみました。今回はチーズメインでマリアージュを体験してほしかったので、ナチュラルチーズの基本の7種類はすべて網羅するようにしています!
それに加えてフレッシュタイプとしてマスカルポーネ、ハードタイプには生産国が異なる3種類の代表的なチーズをピックアップし、それぞれの味わいの違いを体験していただきました。
《チーズ》
- 【フレッシュ】クリームチーズ(オーストラリア産)/マスカルポーネ(イタリア産)
- 【セミハード】ゴーダ(オランダ産)
- 【ハード】ゴーダ1年熟成(オランダ産)/パルミジャーノ・レッジャーノ(イタリア)/グリュイエール(スイス産)
- 【白カビ】カマンベール(フランス産)
- 【青カビ】ゴルゴンゾーラ ドルチェ(イタリア産)
- 【シェーブル】シェブレッテ(オランダ産)
- 【ウォッシュ】タレッジョ(イタリア産)
用意したチーズの量が多い分、ワインは基本的な種類で揃えてみました。赤ワインは重めの赤と軽めの赤、白ワインは甘口と辛口を1本ずつ、そしてイタリアのスパークリングワインであるフランチャコルタ3種類ですね。
《ワイン》
- フランス ボルドー産 重めの赤ワイン
(品種:カベルネ・ソーヴィニヨン/メルロー/カベルネ・フラン/プティ・ヴェルド) - イタリア ピエモンテ産 軽い赤ワイン
(品種:バルベーラ/ネッビオーロ/メルロー) - イタリア ピエンモンテ産 甘口の白ワイン
(品種:モスカート・ビアンコ・カネッリ) - オーストラリア産 辛口の白ワイン
(品種:シャルドネ) - イタリア産 ロンバルディア産 フランチャコルタ(3種)
(品種:シャルドネ/シャルドネ+ピノノワール)
ちなみにラヴァーズの皆さんは「フランチャコルタ」というワインをご存知でしょうか?
フランスのシャンパンは皆さんご存知だと思うんですけど、シャンパンと同様にイタリアの限られた地域(北イタリア ロンバルディア州東部のフランチャコルタ地域内)で作られるスパークリングワインが「フランチャコルタ」と呼ばれています。
イタリアのスパークリングワインでは最上位の格付けである統制保証原産地呼称(D.O.C.G)の認定を初めて受けた極めて伝統的なワインなんですよね!
そのフランチャコルタには5種類のカテゴリーがありまして、今回は3種類(キュベ4・サテン・ロゼ)を用意しました。
マリアージュの評価
さてさて、10種類のチーズと7種類のワインを掛け合わせると実に70種類の組み合わせができるわけですが...、「TEAMゴーダ」のみんなで時間をかけて検証してみました!
そこで最も人気が高かった組み合わせを簡単にご紹介したいと思います。
映えある第1位は...、
「タレッジョ×イタリア ピエモンテ産の軽い赤ワイン」の組み合わせです!
まさかのウォッシュタイプが1位に輝いたワケなんですけれども、選ばれた理由として最も多かったのが「タレッジョのミルキーな味わいが軽い赤ワインによって強調される」という評価でした。
今回は熟成が若いタレッジョを用意したので、クセがそこまで強くなかったのも1位に輝いた要因なのかもしれませんね。熟成が進んだものだったら結果は変わっていたかも...!
それでは第2位の発表です。第2位は...、
「ゴルゴンゾーラ・ドルチェ×イタリア ピエンモンテ産 甘口の白ワイン」の組み合わせです!
前回ご説明した組み合わせが見事ランクインです! 評価としては「角がとれてカビの風味がまろやかに感じる」というお声が多くありました。
もともとゴルゴンゾーラ・ドルチェはハチミツをかけて甘口で食べられることも多いデザートチーズなので、甘口の白ワインとの相性は約束されていたようなものなんですね!
ちなみにゴルゴンゾーラ並びに今回の白ワインはどちらもイタリア ピエモンテ州で作られたものなので、産地も一緒なんです。もう合わないはずがない組み合わせだったということです...。
第3位は票がかなり分かれまして、以下のようになっています!
- タレッジョ×甘口の白ワイン
- ゴルゴンゾーラ ドルチェ×重めの赤ワイン
- シェブレッテ×軽めの赤ワイン
- パルミジャーノ・レッジャーノ×重めの赤ワイン etc...
結果を見ると、比較的クセがあるチーズばかりがランクインしています。
クセが強いからこそ、ワインによってクセがまろやかになったり、旨味が増したりすることでマリアージュの感動が強く刻まれるのでしょうね。う~ん、マリアージュってやっぱりイイですね!
おっと...マリアージュ体験会の振り返りが終わったところで、そろそろお別れのお時間が近づいております。
今回は実際にマリアージュを経験するとても良い機会でした。「口の中で合う」ってよくわからないって方もまだいらっしゃると思うんですけど、実際に食べてみるとそれが良くわかります。
旨味やコクが増したり、口の中を爽やかにしてくれたり...「合う」基準は人によって様々ですが、ぜひ実際に試して自分のマリアージュを見つけてほしいですね~。
それでは今週のチーズFMはこの辺で! See you again!