チーズの誕生!
今宵も奥深く濃密なチーズの世界へ、ようこそお越しくださいました。
この時間は、普段聞きたいけど聞けないチーズの素朴な疑問をわたくし、DJゴーダが丁寧にご説明いたします。
本日もチーズラヴァーの皆さんよりたくさんのお便りを頂いております…。
それでは早速、本日のお題に参りましょう。
チーズの誕生!
ラジオネーム "月の友達" さんからのお便りです。
「今では当たり前のように食べられているチーズですが、もともとチーズがどのように誕生したのか知りたいです!教えてください!」
チーズラヴァーズの皆さん、こんばんは! 今宵もはじまりました「Cheese FM」のお時間です。
今月11月11日はチーズの日ですね~!ところで、なぜこの日がチーズの日と呼ばれているか知っていますか?実は、日本人とチーズの出会いが関連しているんです。
日本でチーズの存在が確認できる最古の記録は飛鳥時代まで遡るのですが、当時のことが記されている書「右官史記」に、「文武天皇四年(西暦700年)10月(新暦11月)文武天皇が使いをつかわし、″蘇″をつくらしむ」という記述があります。
“蘇”とは現在のチーズの元祖と言われているものです!また、旧暦10月は新暦になおすと11月になります。このことにちなんで、11月の、覚えやすいゾロ目の11日をチーズの日として制定したようです。
ラヴァーズの皆さんも今月はいつも以上にチーズを楽しみましょうね!!
さてさて、今回のテーマはチーズの誕生についてですね。
チーズの日があるこの11月に、チーズのことを深く知るにはぴったりのテーマですね!
早速、チーズが生まれた歴史をご紹介していきたいと思います!
チーズが生まれた歴史
チーズが誕生した歴史は非常に古く、紀元前にまでさかのぼると言われています。
どのように作られたのかは記録が残っていないため断定はできませんが、現時点で一番有力なのは紀元前3500年ごろメソポタミア地方が起源の説で、アラビアの旅商人が偶然発見した伝説です。
“遠い昔、アラビアの旅商人が、羊の胃袋で作った水筒にヤギ乳を入れラクダの背にくくりつけて旅に出ました。暑い砂漠を歩き続け、水分補給をしようと水筒を開けたところ、中からヤギ乳は一滴も出てこず、代わりに出てきたのは白い塊と透明な液体でした。旅商人はこの白い塊を食べてみたところ、大変おいしく感じました。”
これがチーズを発見した伝説として語り継がれています。
羊の胃袋の中に含まれていた酵素により乳が固められて、高温と振動によって液体であるホエイが染み出てチーズが作り出されたという、本当にいろんな偶然が重なってチーズが誕生したお話です。謎の白い塊を食べてみようと思った旅商人もすごいなと個人的には思います。でもそのおかげで、今の私たちは日ごろから当たり前のようにチーズを食べることができていると思うと非常にありがたいですね!
日本のチーズの歴史
冒頭でも少しご紹介しましたが、日本のチーズの歴史についてももう少しお話していきたいと思います!
日本に乳製品が伝わってきたのは飛鳥時代、今から1400年ほど前と言われています。チーズの元祖と呼ばれる“蘇”とは、牛乳を煮詰めて固めたもので、栄養食品として用いられていました。その後、蘇を天皇に献上するという制度もでき、盛んにつくられるようにはなるのですが、高貴な人のための食べ物で庶民の口には入らなかったようです...
現在私たちが食べているようなチーズの製造は、1875年に始まったとされています。アメリカのエドウィン・ダンの指導のもと、北海道開拓庁で本格的なチーズを作り始めました。これが日本のチーズ製造の始まりと言われています!この頃の北海道はまだ開拓され始めたばかりでもあり、チーズ製造については開拓使の功績の一つでもあるとされています。
チーズ誕生の話を終えたところで、そろそろお別れのお時間です。 チーズのことをより深く知っていただけたでしょうか?本当に偶然が積み重なって誕生した食品なんだなぁと私自身も感じる回でした!諸説ありますが、チーズは人類が作った最古の発酵食品であるとも言われています。発酵食品の始まりとも言える食品だと思うと、なんだか感慨深いですね...
それではまた来週! See you again!!