メキシコチーズの面白さ!②チーズ伝来の歴史編
今宵も奥深く濃密なチーズの世界へ、ようこそお越しくださいました。
この時間は、普段聞きたいけど聞けないチーズの素朴な疑問をわたくし、DJゴーダが丁寧にご説明いたします。
本日もチーズラヴァーの皆さんよりたくさんのお便りを頂いております…。
それでは早速、本日のお題に参りましょう。
メキシコチーズの面白さ!①チーズ伝来の歴史編
前回に引き続き、ラジオネーム "水槽のイタリアンパセリ" さんからのお便りです。
「夫の転勤で来春からメキシコに移住することになりました。メキシコにチーズがたくさんあるといいなあと思っているのですが、チーズの消費量や食べられているチーズの種類、チーズ料理などが知りたいです」
チーズラヴァーズの皆さん、こんばんは! 今宵も始まりました「Cheese FM」のお時間です。
皆さん!! 3月と言えば、卒業式の時期ですねえ~。
4月の入学・入社を控えてドキドキしている方が多いのではないでしょうか?はるか昔に私が大学生だった頃、期日までに卒業論文を提出したはいいものの、論文に目次を付け忘れて危うく卒業できなくなったことを思い出しました。
皆さんもケアレスミスには十分気を付けてくださいね~!
私の話は置いといて…、前回に引き続きメキシコのお話です!
メキシコはケソ・オアハカやケソ・フレスコのようなフレッシュチーズの生産量が多く、ケソ・マンチェゴやモレテ等、スペインをルーツとするチーズや料理があるという話でした! メキシコならではの料理も多く、話していてお腹が空いてしまう回でしたね…。
それでは今回は、メキシコチーズの「スペインにルーツがある」というポイントに注目して、ユニークなメキシコチーズの歴史についてお話ししましょうか!
メキシコチーズの歴史
前回、メキシコチーズは1500年代に移住したスペイン人から始まったとお話ししましたが、イタリア最古のチーズであるペコリーノ・ロマーノは今から2000年以上前に作られていたことを考えると、メキシコチーズの歴史って500年ほどなので、そんなに長くないことがわかりますね。
実は、スペイン人が初めてアメリカ大陸に定住し始めたとき、メキシコの先住民の食事にチーズは見られませんでした。先住民は狩猟採集民で、動物の肉を狩猟し、アマランサス・キヌア・チアなどの穀物や、サツマイモやキャッサバなどの根菜、マンゴー・マメイ・サポテなどの果物、そしてトウモロコシ・豆・カボチャを採取することで生活していたそうですよ。
特にトウモロコシはメキシコで最も重要な主食で、紀元前7000年から現在までメキシコの食事に必要不可欠な原材料なんだそう!
確かに、タコスやエンチラーダなどのメキシコ料理にはトウモロコシの粉で作ったトルティーヤが欠かせませんよね~!
そして、住み始めたスペイン人たちは牛・山羊・羊などの家畜やチーズの生産技術をメキシコに持ち込み、メキシコ先住民たちの食生活は徐々に変化していきました。
チーズ製造もヨーロッパのものとメキシコ先住民の好みが混ざり合い、前回紹介したような様々な種類のメキシコチーズが誕生したんですね!
文化の混ざり合いによって誕生したチーズたちが、先住民の主食であったトウモロコシや豆類に合わせられて、メキシコの伝統料理が生まれたと思うと歴史の重みを感じます…。
ケサディーヤ
ケソ・フンディード
ケサディーヤは、トルティーヤにチーズを挟んで、チーズが溶けるまで焼いた料理。
ケソ・フンディードは、深皿に入れたチーズを熱々トロトロにしたピリ辛のチーズフォンデュのような料理で、トルティーヤにチーズを巻き付けながら食べる定番料理ですね。
メキシコのチーズ料理って、どうしてこんなにも食欲をそそるんでしょうか…。
ちなみに、ケサディーヤやケソ・フンディードは前回紹介したケソ・オアハカやメキシコのチワワ州発祥のケソ・チワワ(Queso Chihuahua)など、よく溶けるチーズがよく使われるそうです!
ケソ・チワワ
さてさて、キリがいいところでお別れのお時間となってしまいました。
メキシコチーズとチーズ料理、そしてメキシコチーズの歴史を2回に分けてお届けしましたが、いかがでしたでしょうか?
私はいま、猛烈にメキシコのチーズ料理が食べたくて仕方ないです!!
「ケサディーヤ 東京」「エンチラーダス 東京」で検索!ですねっ。
もし美味しいお店を知っているラヴァーズがいたら、お便りで教えてください。
それではまた来週! See you again!