プラントベースチーズってなに?
今宵も奥深く濃密なチーズの世界へ、ようこそお越しくださいました。
この時間は、普段聞きたいけど聞けないチーズの素朴な疑問をわたくし、DJゴーダが丁寧にご説明いたします。
本日もチーズラヴァーの皆さんよりたくさんのお便りを頂いております…。
それでは早速、本日のお題に参りましょう。
チーズを使ったパスタ、ラビオリ!
ラジオネーム "ホワイトチョコレートMANIA" さんからのお便りです。
「最近販売されている “プラントベースチーズ” はチーズなのでしょうか? 通常のチーズと何が違うのか教えてほしいです」
チーズラヴァーズの皆さん、明けましておめでとうございます!
2024年、新年一発目「Cheese FM」のお時間です。
クリスマスの時期だな~なんて考えていたら、もうあっという間に年が明けてしまいましたね。
チキンやオードブルが並んでいたスーパーの棚は12月25日が過ぎると、一気におせちの具材に並び替えられていて、思わず感心してしまいました。
ところでおせち料理って、20~30種類用意するのが一般的なのは知ってますか?
あまり詳しくはないんですけど、それぞれの具材に意味があって、願いが込められているんでしたよね。
私の実家は、伊達巻と栗きんとんがメインのおせちなので、到底20種類にも届いていないのですが、1品1品込められた願いを確認しながら食べるおせちって楽しそうだな~と思ったお正月でした。
来年はおせち20種類以上の制覇を目指します!!
今年最初のお便りは、おおっ…、最近話題の「プラントベースチーズ」についてですね。
これはなかなかホットなテーマになりそうです。
プラントベースチーズとは
ここで最初にお答えしておきたいのは、「プラントベースチーズ」はチーズではないです!
そもそも“プラントベース”は、植物由来の原材料を使用した食品を指す言葉なんですね。
対してチーズは牛や山羊などのミルクを使うことが定義付けられているので、大豆やアーモンドからできたミルクを使っても、厳密にはチーズと呼べないんです。
ただチーズとは呼べなくても、宗教上の理由で動物性食品が食べられない人、ベジタリアン・ヴィーガンの人、乳アレルギーがある人にとっては、気軽にチーズを感じられる食品になっているんですね。
ナチュラルチーズとプラントベースチーズの徹底比較
説明をしておきながら、実はプラントベースチーズを食べたことがなかったんです…。
そこで、今回はナチュラルチーズとプラントベースの何が違うのか徹底比較するためにも、近所のスーパーに駆け込み、シュレッド状に加工されたプラントベースチーズを購入しました。
◎見た目
シュレッド製品なので、食パンにのせて焼き色が付くまで(約4分)焼いてみました。
一見どちらもチーズに見えますが、左側がナチュラルチーズ・右側がプラントベースチーズです。
う~ん…、遠目からみるとシュレッドの細さに違いはあるものの、どちらがどちらだかわからないですね。
◎原材料の比較
ナチュラルチーズ | プラントベースチーズ |
生乳、食塩/セルロース | 食用植物油脂、ひよこ豆粉、食塩、発行調味液、酵母エキス、ベジタブルペースト、デキストリン/加工でんぷん、セルロース、pH調整剤、安定剤(増粘多糖類)、香料、着色料(カロテン) |
先ほどの説明の通り、ナチュラルチーズが生乳から作られているのに対し、今回購入したプラントベースチーズは動物性原材料が使われておらず植物性原材料のみが使用されています。
つまり、先ほど説明したように、乳製品を避けているベジタリアンやヴィーガンの人でもチーズに似た食品を食べることができるということですね!
◎アレルギーの比較
ナチュラルチーズ | プラントベースチーズ |
乳成分 | なし(※製品による) |
今回私がチョイスしたプラントベースチーズは、乳成分以外のアレルゲンもなし!
なかには大豆を中心として作られたプラントベースチーズなどもあるので、アレルゲンには細心の注意が必要ですけども、乳製品が食べれない人にとっては嬉しい限りですよね。
◎栄養成分の比較
100gあたり | ナチュラルチーズ | プラントベースチーズ |
エネルギー | 379kcal | 325kcal |
たんぱく質 | 23.3g | 0.6g |
脂質 | 30.1g | 25.9g |
炭水化物 | 1.2g | 22.3g |
食塩相当量 | 1.7g | 2.1g |
オランダ産のゴーダチーズと、動物性脂肪一切なし・アレルギー性物質なしのよく目にする市販のプラントベースチーズの栄養成分を比較してみました。
特筆すべき点は、たんぱく質と炭水化物ですね。炭水化物よりもたんぱく質が多く含まれているのがナチュラルチーズで、プラントベースチーズはたんぱく質よりも炭水化物が多く含まれています。
◎味の比較
今回はチーズに精通している私の仲間を招集して、ナチュラルチーズとプラントベースチーズを目隠しして食べてもらいました。
結果は、普段からチーズを食べ慣れている人だと、ナチュラルチーズとプラントベースチーズの違いはすぐにわかったようです。
味は両方とも近しいものの、チーズ特有の伸びやミルク感で違いが感じられるという意見でした。
さてさて、ここまでナチュラルチーズとプラントベースチーズを比較してきましたが、いかがでしたでしょうか?
今回初めてプラントベースチーズを試してみて、私は改めてナチュラルチーズの美味しさに気づくことができました。チーズという存在に感謝…、ですね。
食べ物の価値や好みは人により多種多様ですけど、プラントベースチーズの需要は年々増え続けているので今後も注目していきたい食品です!
もしアレルギーの問題や宗教上の問題でチーズを食べたいのに食べられない人がいたら、プラントベースチーズのような商品もあることを教えてあげてくださいね。
それではまた来週!本年もよろしくお願いしますね~!See you again!