野澤組について
野澤組の Farm to Table
野澤組は世界を舞台とする「貿易商」として、時代の変化とともに革新を繰り返し、150年にわたり日本と世界の橋渡しを行ってきました。
私たちは単なる商品の売買を行う貿易商社ではありません。
全方面からお客さまを永続的に支える“トータルアプローチ”という姿勢のもと一人ひとりのお客さまに向きあい、次の未来を創るために伴走し続けるプロフェッショナル集団です。
お客さまが求める商品やサービス、小さなニーズにも目をこらし、それぞれのお客様に合ったものを付加価値を加えて市場へ送り出す。
少数精鋭、小回りが利くチームが生み出す他社には真似できないスピード感。
日本初をいくつも創ってきた実績と経験値。
信頼から培われた強固なネットワーク、創業以来受け継がれるスピリッツは野澤組のケイパビリティであり、唯一無二の強みです。
野澤組のFarm to Tableとは、その組織能力を生かし、誠心誠意、心を込めて、お客さまの商品と消費者の皆さまをつなぐことでお客さまや消費者の皆さまに満足を提供することです。
その集大成として、私たちはそれぞれの市場や業界の発展に寄与することを目指しています。
トータルアプローチを支える6つの部署
Total Approach
部門間連携で会社全体で価値を発揮する“トータルアプローチ”
野澤組の社員は、部署の垣根を越えてチームで一丸となったビジネスを展開していることが強みのひとつです。食品部と畜産部が共同して乳酸菌や酵素を輸入・販売することもあれば、機械部と開発部が一緒になって日本の商品を海外へ輸出することもあります。部署の垣根を越えて、顧客を全方位から永続的に支える“Total Approach(トータル・アプローチ)”も、野澤組に根付いた考え方のひとつです。
トータルアプローチから生まれた畜産部×繊維部コラボ製品
顧客の課題を全方位から考え、解決するトータルアプローチの思想のもと、部の垣根を越えて開発したのが牧場で仔牛の冷えを防止する「カーフジャケット」です。
この商品は、畜産部が汲み取った酪農家のニーズにもとづき、繊維部がデザインを考案しました。酪農家の作業環境・使用状況を熟知したうえで、使いやすい形状・デザインに落とし込んでいることが特長です。
このほかにも、自社農場やお客さまの繋がりを活かし、サンプル品の検証を行っています。
CHALLENGE
古株ながら新しいことにチャレンジを続ける貿易商社
1869年(明治2年)に創業した野澤組は、150年以上の歴史を誇る貿易商社です。野澤組が創業した当時の日本は、輸出入業務のすべてを在日外国商社が独占していた時代。これを打破しようと、野澤組は外国品の直接輸入や日本産品の直接輸出を果たし、自由貿易の礎を築いてきました。
その後も、野澤組は日本で初めてのチーズの輸入、乳牛の凍結精液の輸入など時代を先駆けたチャレンジを続け、現在では当たり前となっている産業の発展に貢献しています。時代を先読み、業界全体の発展のために「挑戦する」スピリッツは、今も社員に受け継がれています。
日本の乳牛の繁殖方法を変えた「凍結精液」の輸入・ノウハウ確立に挑戦
野澤組畜産部は、1984年(昭和59年)に乳牛の凍結精液の輸入が解禁されるとともに米国、カナダの優良凍結精液の輸入にいち早く取り組みました。牛の質は日々の飼い方で7割が決まるといわれていますが、残りの3割には遺伝の影響があります。より優秀な乳牛の遺伝子を世界から取り入れるため、凍結精液の輸入が行われる以前は、生きた乳牛が輸入されていました。
しかし、生体輸入には大きなリスクやコストが生じます。私たちは、選りすぐりの遺伝子だけを凍結精液として輸入し、日本で良い乳牛を育てるノウハウを確立したことで、安全性が高く、コストを抑えた乳牛の繁殖方法の普及に貢献しました。
TRUST RELATIONSHIP
優良サプライヤーとの長きにわたる関係性を構築
野澤組には、”Gentleman Agreement(ジェントルマン・アグリーメント)”という価値観があります。取引先との信頼関係にもとづいて、利己主義に走らず、互いに利益となるビジネスを展開しようという考え方です。
この考えが世界中の優良サプライヤーに共感され、長きにわたって良好な関係性を築けている理由の一つになっています。お互いにメリットを享受できるビジネスを展開してきたことが、結果的に優良サプライヤーとの長期にわたる信頼関係の構築につながっています。
欧州食品メーカーと100年近くにわたりお取引きを継続
野澤組は1928年以来、世界の一流メーカーより高品質なチーズを輸入し、わが国のチーズ市場においてパイオニア的な役割を果たしています。
1931年に総代理店契約を結んだオランダのフリースランド・カンピーナ社とは、100年近くにわたりお取引きを継続しています(写真は、2018年にアムステルダム国立美術館のレンブラントの絵画「夜警」の前で行われた契約書の調印式)。
また、デンマークのChr. Hansen社とは1955年に乳酸菌の輸入を始めて60年以上のお付き合いです。
1928年以来、積極的にチーズの輸入に携わってまいりました。
1931年にオランダのフリースランド・カンピーナ社をはじめ、100年近くにわたり世界の一流メーカーより高品質なチーズを輸入し、わが国のチーズ市場においてパイオニア的な役割を果たしてまいりました。
2018 年6 月6 日、アムステルダム国立美術館のレンブラントの絵画「夜警」の前で行われた、当社とオランダ FrieslandCampina 社との更新された契約書の調印式。1931 年に総代理店契約を結び、90 年以上にわたり取引を継続している。
INFORMATION GATHERING
“現場主義”に徹底した情報収集力
世界中の新しい商品や技術を日本で紹介するために、野澤組ではお客様へのヒアリングはもちろん、海外駐在員からのレポートによる情報収集や分析にも注力しています。その情報が、顧客やマーケットのニーズに応えるものかを判断するには、現場に足を運んで確認することが大切だと、わたしたちは考えています。例えば、新しい酪農用の機械が登場したときには、海外の展示会やメーカーの工場などで実物をチェックするだけでなく、実際に利用している牧場へも訪問し、日本の酪農家の視点から検討します。労を惜しまず現場主義に徹底することも、野澤組のこだわりです。
現場視察を重ね、本当に価値ある酪農機械をお客さまのもとへ
お客様の悩みや疑問を直接お伺いします。これまでの実績から培ったノウハウをもとに、酪農経営者の皆さまと同じ視点に立ち、お悩み解決できるようなご提案をさせていただきます。
機械部では、酪農先進国であるアメリカやヨーロッパに直接足を運び、酪農機械の情報を収集しています。現地の最新情報をサプライヤーと共に確認する、展示会等で新商品を目で見て選定するなど、現場での緻密な情報収集を通して価値ある情報を見極めることを大切にしています。
現場主義はお客さまに対しても変わりません。お客さまのもとへ足を運び、農場の環境や条件を加味しながら、それぞれのお客さまに合った提案から機械の設置、そして稼働後のフォローまでを行っています。
このような現場での地道な取り組みが当社の知見となり、新たなニーズの発見へとつながっています。
NOSAWA BRAND
信頼という野澤組のブランドで、日本の製品と文化・体験を世界へ
野澤組は、海外商品の輸入だけでなく、日本商品の輸出にも力を入れています。
当社駐在員が海外に滞在している強みを活かし、北米やヨーロッパにおける現地のニーズを見極め、日本全国から厳選した商品を品質を保った状態でお届けします。
輸出事業において当社が大切にしているのは「商品だけでなく、文化も売る」という考え方です。商品の裏側に潜む“ストーリー”とともに商品と消費者をつなぐことで、外国人が共感し、憧れるメイドインジャパンを世界中に発信してまいります。
選りすぐりの「メイドインジャパン」を品質を保ったまま海外へ
生原酒やクラフトビールなど温度管理が重要視される商品でも、100年以上海外の食品を扱ってきたノウハウで品質を保ったまま海外まで運ぶことができます。
日本の商品は、品質の高さからアジアでも人気があります。(マレーシア、タイで日本食がブーム)
野澤組では海外での展示会にも出店し、日本のブランド力をまだまだ知られていない国々へ発信しています。
TEAM
チーム力で野澤組の未来を創り支える
野澤組の管理部門は総務部と経理部の2部体制、総勢約30人程で社員たちの働く環境を支えています。
総務部は総務課のほかに人事課やE-marketing室から構成され、経理部は会計課のほか外国為替課や情報システム課が存在し、それぞれの社員が専門性を発揮し頼れる裏方として日々活躍しています。
2023年5月に新オフィスへ移転してからは座席がグループアドレスとなり、固定席を創らない自由な働き方を実践しています。座席が自由になったことで部やチームの垣根を越え、業務に関しての相談ごとから社員の働きやすさや満足度を高める工夫について、共に意見を交えながら管理部門が一体となって働いています。
サポートだけにとどまらない、新しいアイディアで社員の働きやすさを追求する
野澤組では社員のモチベーションを高めたり、生産性を向上させるためのプロジェクトが日々発足されています。各部から選抜されたメンバーにより進められるものもあれば、管理部門のみで構成されるプロジェクトも少なくありません。
近年では年に数回刊行されている社内報をはじめ、社員のスケジュールの共有やペーパーレスを目的としたグループウェアの導入、そして優秀な人材を確保するための採用活動の工夫など、多くのプロジェクトを管理部門が遂行しています。
管理部門では若手から先輩社員まで各々が強みを活かしながら社員の働きやすさを一番に考え、日々新しいアイディアを生み出し野澤組の環境づくりを支えています。